my route
開発グループ

my routeは、2018年11月に福岡市での実証実験をスタートさせ、2019年11月より福岡市と北九州市で本格的なサービスをリリースさせたマルチモーダルアプリである。KINTOテクノロジーズはその開発を担い、事業メンバーと二人三脚でサービスの向上に努めている。そんなメンバーが語る、今後の課題と求める人材とは。

TALK MEMBER

  • シニアプロダクトマネージャー兼
    サーバー再構築プロジェクトマネージャー

    S.O.

    シニアプロダクトマネージャー兼
    サーバー再構築プロジェクトマネージャー

    2021年1月入社。
    技術視点からプロダクト戦略を担当しながら、バックエンドシステムのマイクロサービス化/再構築PJのマネジメントも担当。複数のITベンチャー/メガベンチャーにてエンジニア・EMやPdMを経験しKINTOテクノロジーズ入社。

  • モバイルアプリプロジェクトマネージャー兼
    サーバー再構築プロジェクトマネージャー

    K.M.

    モバイルアプリプロジェクトマネージャー兼
    サーバー再構築プロジェクトマネージャー

    2020年11月入社。
    モバイルアプリのプロジェクトマネージャーとして入社。複数のIT企業でプロジェクトマネージャーとしてシステムの企画・開発・運営を経験をしてKINTOテクノロジーズに入社。過去には別のマルチモーダルアプリの開発経験もある。

TOPIC 1

土台の再構築からはじまった。

question みなさんが手がけている、my routeについて教えてください。

S.O.
my routeは、公共交通、自動車、自転車、徒歩など、様々な移動手段を組み合わせてルートを検索し、必要に応じて予約・決済までを行うことができるスマートフォン向けサービスです。my routeによって移動手段と街のおでかけスポットをつなげ、全ての人の移動をサポートすることで、移動がより楽しくなる未来を目指しています。
J.O.
少しややこしいのですが、my routeはトヨタ自動車の未来プロジェクト室から生まれたプロジェクトが起点となっており、事業化の際にトヨタファイナンシャルサービス株式会社(以下、TFS)へと事業移管されたサービスです。そのため私たちKINTOテクノロジーズは、my routeの開発をサポートする役割で、親会社であるTFSと一緒にこの事業に取り組んでいます。
K.M.
my routeはすでにリリースされているサービスのため、現在はアプリケーションのマイクロサービス化を目指して再構築している段階と言えます。というのも、元のシステムは2018年に福岡市で実証実験を行った際に開発されたものであり、新たに機能を展開していくにはシステムの再構築に取り組む必要がありました。

question my routeに関わったタイミングと、それぞれの役割について教えてください。

K.M.
私は2020年の11月に、モバイルアプリのプロジェクトマネージャーとして入社しました。そのときは、少ないメンバーでサービスを改善していくために土台となるシステムの再構築に専念する必要がありました。私はシステム上の課題を見つけるため、サーバーを含めた全システムの設計を見直し、ひたすらテストを重ねて再構築を進めていきました。進行中の再構築の目処が立ったら、本来の役割であるモバイルアプリのUI設計に取り組む予定です。
S.O.
私は2021年の1月に、サーバー再構築のプロジェクトマネージャーとして入社しました。会社として、開発と同時にmy routeのビジネスモデルを見直そうというタイミングだったため、K.M.さんから開発の情報を引き継ぎつつ、チームの体制や役割の立て直しや中長期の目標設定を行うところから着手しました。今も、プロジェクトマネージャー兼プロダクトマネージャーのような立ち位置で、my routeが抱える課題と向き合っています。
J.O.
私もS.O.さんと同じ1月に、事業企画やPoC(概念実証)のプロジェクトマネージャーとして入社しました。おふたりとは異なり主にビジネス側にコミットしているので、TFSのメンバーとビジネスモデルや企画を考えつつ、開発主体であるKINTOテクノロジーズとやりとりをしています。今はTFSとKINTOテクノロジーズの二人三脚で進めていく体制が整ってきたので、このまま開発とビジネスをすり合わせながらより具体的なビジネスプランを構築する予定です。

TOPIC 2

開発の内製化がスピードの鍵。

question 入社してチームや組織に感じたこと、感じていることを教えてください。

S.O.
これまで、いくつかのITベンチャー企業に勤めてきました。どの会社もITありきの企業だったため、DX(デジタルトランスフォーメーション)がもたらす効果についてそれほど意識したことはありません。しかしKINTOテクノロジーズに入社して、デジタル化が追いついていない分野が想像以上に存在していることや、それによってもたらされるサービスへの影響がとても大きいことをあらためて感じました。
K.M.
私もずっとIT業界にいたので、DX化とはどういうことであり何をしなければならないのかという具体的な話を、言葉を合わせて伝えることの難しさを感じました。KINTOテクノロジーズは、その部分を中途採用の私たちが挑戦する環境と権限を与えてくれたと思います。正直、サービスだけでなく組織のあり方も文化もこれからなので苦労も多いですが、新しく自分たちで作っていけるという期待感を持って挑んでいます。
J.O.
前職は新規事業やアプリを運営するメーカーで、MaaS系の取組にも携わっていました。KINTOテクノロジーズに入社したときは必要なことを少ないメンバーでなんとかやっている段階だったので、良い意味で役割の線引きがなく、自分の動き次第で道が拓けるという印象でした。入社して1ヶ月程度で自分が指揮する局面もありましたが、チームの臨機応変かつ柔軟な姿勢に助けられました。

question 現在取り組んでいる課題や、今後の課題について教えてください。

K.M.
ひとつは、システム開発の手の内化です。元々、my routeは開発を外部に委託していたため、対応スピードの課題や一度決めたことを軌道修正することも困難な状況がありました。もうひとつは、システムの可用性を高めるためのマイクロサービス化で、複数のサービスや機能を疎結合させて構築することで、システムの一部で問題が起こっても他に影響を及ぼさない構造を目指しています。
S.O.
どんなに素晴らしいサービスを考えたとしても、バックエンドを固めないことには適切かつ迅速に対応することはできません。そのため私たちが取り組んでいる課題は、よりはやくサービスの価値をユーザーに提供できる体制=手の内化だと考えています。my routeは体制を整えながらすでにあるシステム改善に取り組んでいるので、時間がかかりますが今の土台ができれば、よりmy routeの未来に注力していけると思います。
J.O.
my routeの目指すべきところは、便利なルート検索アプリではなく、人を動かし経済を動かす仕組みづくりです。それには多くの人に毎日使っていただく必要があり、今後はその視点でサービスを改善しなければいけません。個人的に、現代の「選択に関わる情報の多さ」に問題を感じているため、その人の生活に根付いた提案が行われるサービスのかたちを模索しています。SNSで触れる情報より、もっと身近で実現可能な提案が移動のモチベーションに繋がるはずです。

TOPIC 3

必要なのは、己の目的と戦える武器。

question どのような人がmy routeの環境に合っていると思いますか。

S.O.
my routeもKINTOテクノロジーズも成長段階のため、良い意味で自由にできる余白があります。そのため、この自由な環境の中でひとつでも戦える武器を持っている人、こうしていくべきだ・これがやりたいというビジョンが描ける人が合うのではないでしょうか。誰かがゴールを設定してくれる環境ではないので、自分が積みたい経験があり、マルチに動ける人が活躍できると思います。
J.O.
モビリティという軸でサービスを考えると、アプリの中の話だけでなくリアルな生活へと考えが広がっていくはずです。my routeはどの方向にも拡大できる可能性があるサービスなので、そのWillを考える力と実現するための経験や知見があると良いと思います。注文を受けて動くのではなく、自分なりのキャリアプランを描いて自分から動ければ楽しめる環境だと思います。
K.M.
まだまだ課題はたくさんあるので、こぼれ落ちている課題を見つけて解決できる方に来て欲しいと思います。自走するためにはmy routeに深く入り込む引っかかりが必要で、動き出してしまえば、あとは進める中で出会った課題とひたすら向き合っていくだけです。そのきっかけを、会社ではなく自分で掴める人が向いているのではないでしょうか。

question 最後にKINTOテクノロジーズに興味を持ってくれている皆さんにメッセージをお願いします。

J.O.
my routeは2021年に入るまで事実上2,3人しかいないメンバーで再構築が進められ、ようやく基盤が整ってきたプロジェクトです。現在はメンバーが10人を超えエンジニアも増えたことで、基盤が整いつつあります。これからはモビリティという軸で何ができるのかというサービスの真価に取り組めるフェーズだと思うので、この環境を活かしながら一緒に挑戦していければと思います。
S.O.
私自身、入社したときに目的としていたキャリア形成とは、少し違う部分で活動していると感じています。それは他のメンバーも同じで、組織やチームに足りないものを、助け合いながら補完し合いながら進めてきたからだと思います。ここからは経験豊富なエンジニアの方たちの知見を軸にサービスを向上させつつ、より働きやすい環境を作っていきたいと思っているので、ぜひ若い人にも挑戦して欲しいと思います。
K.M.
my routeの目指す未来は、トヨタが提唱するモビリティ・カンパニーの軸となるサービスだと思います。KINTOのように時代に合った自動車の売り方を試行錯誤する事と並行して、モビリティという言葉の概念をサービスとして体現する部分なので、未知な部分も多いですがその可能性は無限大です。その広がりを楽しみながら根気強く取り組めれば、想像を超えた経験が積める環境だと思います。